今すぐやる会

怠けるつもりはないのに気が付いたら、サボってしまう。気を付けてるつもりなのに遅刻が多い。そんなスケジュール管理、タスク管理に不安を抱える方へ、めんたね代表http://mentane.net/カウンセラー尾谷幸治が主宰する、ADHDの治療プログラムを用いた、意志の力を使わない、スケジュール管理、タスク管理のワークショップです。お問い合わせはこちらまでcontact@imasuguyaru.com

間違えた没頭、間違えた快楽との付き合い方

  

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先日ある人がブログでこんなことを言っていた。
非公開のアカウントなので引用して紹介は出来ないが趣旨はこんな感じ。

人間には誰しも熱中する機能が備わっていて、
何かをやり遂げたり、集中する時には必要な機能だけども
時に暴走して、当初の目的と違った方向に行ってしまうことがあるから
気をつけなくてはいけないと。

例えば最近は断捨離が流行っているようだけど
断捨離をはじめると、捨てることにスイッチが入ってしまって本来の目的をわすれてしまう。
沢山あったモノが消えると気分が良くなって、捨てることが快楽のスイッチと連動してしまう。
暴走すると、快楽のために捨てることをしてしまう…なんてこともあり得る。

何のために捨てるのか、整理する目的は明確であったほうがいいし、
やっている最中でも目的に立ち返ることはやった方がいい。

当初の目的を忘れて、間違えた形の没頭、それに伴う快楽は
これに限らず思い当たることがある人は多いのではないか。

ちょっと掃除をしようと台所に手を付けたら、
コンロ周りの油汚れが気になって油を落としているうちに半日過ぎていたりとか。

捨てたり、掃除をしたりといったことは特に、すぐに目に見えて成果が出やすい
成果が出ると快楽が得られて、行動が強化されやすい。
その結果優先するタスクがおそろかになったり、
必要なものまで捨ててしまうこともある

大抵こうした形での没頭は現実からの逃避として出ることが多い。
もっとやっかいなケースだと逃避している自覚が無い上、
なにから逃避しているのかもわからないことだ。

成果は出てしまっているので満足感もあるし
言い訳も立てやすい。

間違えた没頭をしないためには、目的を考え、立ち返ることが大事だと書いたが
目的を思い出したり、立ち返ったり、考えたりするは意志力を結構使う。
意志薄弱者の集まりである今すぐやる会のメンバーにはこれは荷が重い。

そこでシステムの活用だ。

今すぐやる会ではタスク管理にノートの活用を推奨している。
私(大杉)は手書きの大学ノートを愛用している。

ノートがいいのは単にタスクを管理して見える化することだけではなしに
書くという行為を通して、タスク自体について考える機会ができるということだ。
特に手書きのノートは書き方の自由度がとても高いし、
手で書くということ自体が思考の整理に役立つ。

タスクの結果どんないいことがあるのか?
複数のタスクを並べて何を優先するのか?
自分の人生にどんなタスクが必要か?

手で書くことはスマホ入力やキーボード入力よりも遅い。
その遅さが思考の動きを助ける。
タスク管理に何が良いか困ったらとりあえずは大学ノートをお薦めしたい。

さて、話が少し戻るが、先に間違えた没頭、それに伴う快楽と書いた。
ここでは「間違えた」と書いたが、これは上手く利用も出来る。
どんな意志薄弱な人間にも没頭する能力はあるし、快楽を得る能力はあるとも言えるのだ。

やりたいと思っているタスクを上手くこの没頭と快楽の好循環に回すことを考えたい。
重要なのは目に見える成果(達成感)をどれだけ細かく作って行くかという事では無いか。

その為にはタスクを細分化する必要もあるし
毎回やったときに、これだけできた、これだけやれたと発見する力を養う必要がある。
タスク管理が苦手な人と言うのは
タスクを忘れてしまうということもあるだろうが、
自分で自分を褒めたり、出来ることを見つけるという視点が欠けているのかもしれない。

そういう人は普段何気なく過ごしても、見つけることは難しいから
何かしらの形で記録を取ったり、数値にして見える化した方が良いだろう。
私はノートにこれができた、これがやれたという形で書き出すことを定期的にやっている。

今すぐやる会でも最近毎週のチェックリストに合わせて今週出来たことという欄を設けて
自分を褒める機会を作っている。

人間の没頭する性質を自分自身の快楽スイッチとどう結びつけるか?
どのようにタスクの目的を明確にするか?
没頭する最中にタスクの目的を思い出すか?

この辺りは今後の課題だろうか。