今すぐやる会

怠けるつもりはないのに気が付いたら、サボってしまう。気を付けてるつもりなのに遅刻が多い。そんなスケジュール管理、タスク管理に不安を抱える方へ、めんたね代表http://mentane.net/カウンセラー尾谷幸治が主宰する、ADHDの治療プログラムを用いた、意志の力を使わない、スケジュール管理、タスク管理のワークショップです。お問い合わせはこちらまでcontact@imasuguyaru.com

本舞台のタスクに取り組む

f:id:osugi-akira:20170306193547j:plain

先日今すぐやる会でこんな話があった。
尾谷さんはしょっちゅうツイッターで、面白そうな話題を見つけて飛びついては
持論を書いたり、リプライに対応したりして時間を浪費するクセがある。
そういう時は大抵、やらばければならないタスクがあり、そこから逃避している。

その件で尾谷さんが最近気がついたことがあるという。
それは、今まで面白いと思って飛びついていたものは、
面白いからではなく面白いと思い込んでいたのではないかということ。
本当はタスクに対する不安や恐怖が先にあって
「面白い」という感情を使っていたのではないか?とのことだ。

例えば最近の具体例だと、大学院の試験勉強(2月に合格しました)だという
大学院の勉強で不安なのは、「落ちるかもしれない」という不安があるようだ。
これに限らず、尾谷さんは「自分は試験本番に弱い」という。
他者から点数で評価されるということに不安が強いとのこと。

タスクに取り組むためには
「面白い」という感情に着目して
どうやったら面白くタスクをやれるか?ということよりも
自分の抱えている不安や不安の原因に直面して自覚することが大事で
原因を取り除くことを考えたほうが、タスクに取り組めるのでは?と思ったようだ。

このように考え始めてから試験勉強は順調に行っているとのこと。

こんな話をしていると
あなみさんも思い当たることがあるという。
彼は今すぐやる会では例外的に、
タスク管理に苦を抱えていない人ではあるから
やるべきタスクにはすぐに取り組めるのだが。
一旦タスクをやり始めると、タスクに関わる以外のことができなくなるのだという。

あなみさんは大学教員をしながらライトノベル作家をしていて
今は新作の小説を書いている。
仕事が早い人だから小説の原稿は早々に仕上げて編集に出してしまう。
問題はここからで、編集者からのレスポンスがないと次の作業が進まず
待ちの状態になっているときに、
タスクに関わること以外のことができずにストレスになっているようだ。
例えば作品のモチーフになっているアイドル関係の本田美奈子アンジュルムの動画をひたすら見てしまうとか。

実は作品に関わっているからタスクに関わっているからという名目があるから、そういう条件を利用して
何かから逃避しているかもしれないなんていうことを言っていた。

タスクに関して現時点でやれることが無く、
やりたいことが特に無いなら何をやったところで問題は無いはずなのだが
しかしそれはできないと。
やっぱり何か原因はあるんだろうねとその日は話が終わった。

人間は自分自身の本当に直面するべき問題は無意識的に避けがちだ。
直面して考えるだけでも心が痛んでしまう。
だから、いかにもな動機や理屈を組みたてることをよくやってしまう。
長年使い慣らされたものであれば、ますます巧妙になり
まるでそれが本当の理由であるかのように錯覚してしまう。

アドラーは人生の問題を舞台にたとえ
本舞台と脇舞台という言葉を使った。

人生において重要で直面すべき問題を本舞台といい
その本舞台を避けるために仮に作り出す問題を脇舞台という
そして、問題を抱える人は大抵この脇舞台を問題だといい
本舞台から目をそらしている。

本人が問題だと思っていたり、常々考えていることは
実は本当に考えるべき問題である本舞台から遠ざけるために
自分で作り上げたものである。

タスク管理というと、集中力がつづかないといった生まれ持った資質の問題もあるが
タスクからの逃避をする際に起きる自分の中での心理的な動きの問題もある。
その点に注目して、向き合い、問題の原因を取り去ることが
効率よくタスク管理をすることにつながる。